アジア穴場リゾート情報・プエルトガレラより愛を込めて[Puerto Galera Wedding]
   海外挙式や穴場保養地に、フィリピンの著名なリゾート地プエルトガレラから現地情報。世界で最も美しい湾の一つは異次元の空気感、何もなくてもハッピーです。
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プロフィール

Tetsuya Endo (Ted)

Author:Tetsuya Endo (Ted)
1961年、静岡県生まれ。成蹊大学文学部文化学科卒。
日本デザインセンター、東京グラフィックデザイナーズをはじめ広告企画制作業界でコピーライター、後クリエーティブディレクターとして15年以上務めるも、売れども売れども、買えども買えども満たされず。カメラを手にカナダ横断を往復するドライブで「アジアの日本人」である以外何者でもないアイデンティティを悟るとフィリピンに移住。トロピカルリゾート地プエルトガレラで、サステイナブルエコノミーを目指しEconomy & Ecology, ECOH!をスローガンに、新しいビジネスに挑戦中。日本にいちばん近く安い、海外ウェディングのメッカをつくろう。個人・グループのお客様にマニラからのトランスポーテーション手配、マニラ・プエルトガレラの宿泊手配をします。また、写真撮影も行います。平行して、フォト&ノンフィクション"Transition Japan""A Man Goes to North"等を上市できる出版社を探しています。

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タイムスパンを3年に区切って(3年で事業として目処が立たぬなら撤退)活動しています。人をタダ働きさせたうえ情報だけ盗む、義理人情のない非人間的行動はお慎みください。自分本位な方が来ても日本人の評判を貶めるだけです

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 フィリピンと付きあう旅 - STRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYを下ってロハスへ(4)
インターネットでもSTRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYのマップが購入できるらしい。strongrepublicnauticalhighway

プエルトガレラからロハスまではまっすぐ来れば3時間半なのだが、ずいぶん寄り道したので、ロハスに着くとすっかり夕暮れになっていた。STRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYのボラカイへの玄関口ロハスということで、マニラからミンドロ島への到着点、カラパン並みの港を思い描いていた。しかし、本当に港に通じるんかいな、というような細い道を行くと、詰所のようなところから人が寄ってきて、フェリーに乗るのかという。もうこんな時間だし、フェリーもないのではと思ったが、いや取材だ、ボラカイへのフェリーを日本人に紹介したい、というと快く通してくれた。いったい、“港”という感じではない。なにかバランガイに入っていくような感じだ。何も指示がないからこのまま進めば波止場に行きつくのだろう。
私たちを止めた係員が、宿はあるか?と訊く。いや、これから安いところを見つけるというと、俺の家がロッジを経営しているのでどうだという。エアコンルームが600ペソでファンルームが400ペソ。2年前までフィリピンを旅していて平均700ペソだったので安いと思う。だが、せっかくロハスへ来たので新鮮な魚が食いたいんだというと、この時間ではもう魚はないとのこと。マーケットに行けばまだあるだろうというと、OKマーケットで買ってきたら料理してあげるというので、お世話になることにした。

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Copyright © 2008 Tetsuya Endo. All rights reserved.

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波止場に出ると案の状フェリーの姿はなく、だだっ広い駐車スペースの先に埠頭らしき場所がある。強い風で波が打ちつけられ、水浸しになっているところがある。この先にボラカイがあるのか、などと思って遠くを眺めていると、水平線にポツンポツンと2艘の大型船がある。近くにいた係員に、あれはこちらに向かっているのかここから出たものなのか訊くと、もうすぐここに着くといった。2艘のフェリーは並走しているかのようにみえ、その姿はみるみる大きくなっていった。

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2つのフェリーは別々の船会社のものだったが、埠頭に接近すると反転して、仲良く後進してきた。見るとどちらもデッキ後部に乗客たちが鈴なりに立ち並んでいる。時刻はもう、午後6時半頃。平日のこの時間帯であるのに、この航路の人気のほどがうかがえた。バタンガス―カラパン間に就航しているフェリーよりも若干大きく見え、迫力があった。薄暮のなかの接岸シーンは、旅情という言葉がふさわしい。

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接岸するとマニラ行きの大型バスが次々と吐き出され駐車場がいっぱいになった。フィアンセのマリセルが1台のフロントガラスを感慨深げに眺めている。行き先はCUBAOと書いてある(マニラ圏の長距離バスは大概CUBAOとPASAYから発着する)。Taguigから来ている彼女は、これに乗れば愛しい家族の元に帰れる、と感傷的になったのだ。マニラからこんなに離れたしかも離島で、CUBAO行きのバスを目にすると、私にも言葉にできない感動があった。遠くミンダナオからネグロス、パナイそしてボラカイを抜け、数えきれぬ人々の数えきれぬ物語をマニラまで運んでいるのだ。

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桟橋のゲートを一歩出ると、そこはタイムスリップしたような世界。完全に日が落ちようとしている繁華街を人々が歩く姿は戦後日本を彷彿させた。2つのフェリー会社のチケットオフィスもこの並びにあった。モンテネグロのロハス発カティクラン行きフェリーは毎日、午前2時、午前10時、午後4時、午後8時、午後10時の出航で約3時間半の旅路だ。運賃はパッセンジャー1名330ペソ、クルマ1台2,800ペソで、できれば事前に携帯(0921.755.3914または0905.888.9346)で予約して欲しいとのこと。もう一方のフェリー会社スターライトは人がいなかったが、運行表には午前2時、午前5時、午前11時、午後4時、午後11時の出航とあった。料金はクルマがサイズにより異なるなど、モンテネグロとは若干異なった。それにしても、24時間就航だったとは。バタンガス―カラパン間もそうだから、STRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYのいずこの港もそうなのだろう。

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写真は翌日朝食に出たとき同じ付近で撮った。前日は暗くてよくわからなかったが、付近にホテルはたくさんあったのだ。どれもが安い。1,000ペソクラスの“高級”ホテルはないのではないか? 3hoursの休憩料金があるのは24時間就航のフェリーでちょっと休みたい人のほか、辺りにはフィリピンの常でいくつものKTVがあるから、連れ込み宿として使う男もいるのだろう。私たちの宿はやや奥まったところにあったが、例の係員は案内するとまず部屋を見せて確かめさせようとした。安価なのに親切さに感謝する。私たちにはその心だけでじゅうぶんだったので、魚を買いに少し離れたマーケットへ直行することにする。

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これに続く写真も翌朝撮ったものである。マーケットに着いたときにはもう7時頃になっていて店仕舞いしはじめているところもあったが、かろうじて魚介類にありつけた。さすがに翌日撮った写真のように、たくさんの中から選ぶというわけにはいかなかったが、普段は高くてありつけないラプラプ(ハタ類の高級魚)を驚くほど安価に手に入れられた。値段交渉なんてない。いくらかと訊くと、なんとキロ100ペソ。プエルトでは最低でもキロ200ペソは下らないから、半額以下の価格である。蟹もキロ150ペソ! プエルトでは最低でもキロ350ペソは下らない。というわけで、軒並み半額以下という値段なのだ。

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しかも、値段だけじゃない。鮮度はもちろん、種類も、でかい魚もゴロゴロあるのだ。正直いってこんな大きな魚はプエルトのマーケットじゃお目にかかれない。釣り師を自任する私はフィリピン各地の漁港を覗いたが、これほど大物が普通に見られたのはパラワン島のプエルトプリンセサくらいだ。鯛系のほか、GTの姿もある。これほど大きいと大味かも知れないが、刺身にしたらいけるだろうし、ちゃんこ鍋にしたら旨いだろうし、盛りあがるでしょうね。

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私たちはふたりだけだったので、現実問題としてラプラプ(上の写真の真ん中の魚)にしたのだが、ロハスには大勢のグループでやってきてわいわい夜を過ごすのが向いているかも。その際は日本酒はもちろん、醤油をはじめ調理品を持参して自分たちで料理したい。なにぶん、フィリピンの人に調理を頼んだら、焼くか揚げるかのどちらかぐらいしかない。実際、私たちのラプラプも焼き物にしてもらった。とても繊細で上品な味がした。あんなに旨い焼き魚は、フィリピンではパンガシナン州ボリナオで食ったミルクフィッシュに次ぐものであった。もう両親が他界した私は、マニラの彼女の両親に食べさせたいものだねと話したものだ。

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蟹である。大きいのも中くらいのも同じくらいの値段である。海老も驚くほど安い。フィリピンでは海老は魚介類のなかでいちばん高価で、プエルトでは最低でもキロ400ペソはして庶民には高値の花だが、ロハスに来たときぐらいは豪遊できそうである。いいな、と思うのは、外国人と見ても値段を吹っかけてくることが全然なくて、この街の人たちがプエルトみたいにカネ、カネとなっていないことだ。生活に釣り合わない物価高は、人々の心を貧しくするのだと思う。
いい忘れたが、私たちが泊まったロッジはPauline's Lodgeといって、レストラン設備があるわけでなく、なんと好意で例の係員のご母堂が自ら調理してくれたのだった。サンミゲルピルセンまで調達してくれた。また驚いたことは、サンミゲルピルセンの店頭価格がプエルトより安かったのだ。ロハスの人たちは、いまある暮らしぶりにある程度満足しているように見受けられた。しあわせ、ってそういうものじゃないだろうか? 街の中心のマーケットの回りも広々としていていい感じだった。

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All the photos above: copyright © 2008 Tetsuya Endo. All rights reserved.

ただひとつ残念だったのは、綺麗な風景に出会うには南隣にあるマンサライまで出なければならなかったことだ。以前、プエルトの私の自宅兼事務所にマンサライから日本人の方がいらしたことがあって、どんなところかと思っていたが、非常に静かないいところであった。この辺りに住むことができればどんなにしあわせなことだろう。だが、そのためには仕事を成立させることが先決。残念ながらここらで仕事ができる見込みはない、、、。

最後にもう一度。バタンガスからカラパンに渡るのがSTRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYの正規ルートですが、プエルトガレラにもフェリーが就航していて同ハイウェイにアクセス可能です。どうせスローな旅ならまっすぐボラカイに向かうのでなく、プエルトに立ち寄ってプエルトからロハスのフェリーを目指してください。私の大家さんがワンボックスカーを所有していて、よく欧米人をロハスへ運んでいます。プエルトに何日か滞在してその足でボラカイに向かうというスタイルの欧米人が多くいて、大家さんはそういう客たちのためにホテルよりも安い値段で部屋を提供しています。

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(2008/06/18(水) 17:45)

 フィリピンと付きあう旅 - STRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYを下ってロハスへ(3)
インターネットでもSTRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYのマップが購入できるらしい。strongrepublicnauticalhighway

カラパンの手前でのこと。大仰に工事する日本のODAによる橋架け替えのため迂回した直後だった。橋の架け替えなのになんですぐ横を迂回できるのかも、考えてみれば面白い。普段はほとんど水も流れておらぬ橋にテクノロジーとやらを注ぎ込んでいる訳だ。ありがたく一方通行の信号待ちをして抜けると、今度はちょっとした大きな川が流れている。この橋の上流は日本の川よろしくすでに護岸がコンクリートで固められているが、下流にはまだ自然が残っている。そして小さなバンカがゆっくりと下っているのが目に入った。ハッ。急停車してからカメラを構えようとしたがすでに遅し。バンカはすでに視界から消えていた。それでもなんとか絵にしようとレンズの前に付けたフィルターを橋の上でいじっていると、なんと川に落ちてしまった。
万事休す、と思ったが、よく見るとそこはさほど深くなく、流れも緩やか。すぐに近くで工事材料を運んでいた男性が寄ってきた。どこから下に降りられるか訊くと、いっしょに歩いて川に降り立った。いいよいいよ自分で拾うから、といっても仕事に戻らずいっしょに探してくれる。仲間たちも集まってきて、橋の上から眺めている。コリアン、などと話しているのでノーアイムアジャパニーズなどと応えていると、上と下でやりとりして深場からフィルターアタッチメントを取ってくれた。強がりをいうものではない。この間、10分位だったろうか?
私は感激して彼の手を握りしめた。そして、とっさに首からぶら下げていた小銭入れ(「特注の札ばさみ(マネークリップ)とトラディショナルなマンヤンプロダクト」参照)を渡した。小さな紙幣はおろかコインの持ち合わせもなかったからだ。彼は戸惑いの表情を見せたが、喜んでもらってくれたようだった。クルマのなかで待っていたフィアンセに事の次第を話し、意見を求めたが、おみあげになるからいいんじゃないかと。そう、おみあげって、フィリピンでは大切なのだ。決して金が欲しくて助けてくれたのではない。彼女も、助けたかったから助けたのだといった。これだからフィリピンの旅は止められない。

さて、というわけでプエルトから州都カラパンまではクルマで約1時間なのだが、実はカラパンという街はあまり好きではない。経済的な理由で成り立っている街だからで、商売や仕事上の理由だけでここに移ってきたフィリピン人(華僑も含め)が多い。マニラ圏からがいちばん多いのではではないかと思われるが、マニラと違って残念ながらここには夢や希望はないのである。いきおい、打算的というか、その場さえよければいいという対応になりがちになる。商売だけの街というのはだから嫌だ。しかしプエルトガレラにも昨今マニラ圏から商売人たちが集まり出し、地元の人たちも影響されてせち辛くなりつつある。
ローカルの友達エディの家で飲んでいたとき、彼の舎弟のチャーリーがいったものだ。プエルトの暮らしは金がかかるよね、でもレイクナウハンへ行ってごらんよ。暮らしぶりはすごくシンプルだし、ただみたいに生活できているんだから。彼らから見ても辺境の地は神話なのだ。私もいちどかの地に立ち寄ったことがあって、いいたいことはわかっていた。そして、今回はぜひそれをカメラに収めたいと思っていた。
そういうわけで、カラパンの分岐点からすぐにSTRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYに合流した。しかし、ハイウェイとはいえ、プエルトからカラパンまでの国道(これもハイウェイ)と遜色のない道路である。交通量は多少増してはいるが、まのどかな水田風景が続く。そして30分ほども走った辺りで、ナウハンの分岐点を左に折れ、一路レイクナウハンの畔を目指す。道は細いし、荒れていて、クルマになぞ滅多に出くわさない。もうかなりの田舎である。それでも、どういうわけかリゾート宿泊施設がいくつか建設されていて、値段を訊くとなんとプエルトよりも高いのには驚いた。施設的にいいことはいいのだが、観光地でもないのにプエルトの高級クラスの値段とは何ゆえなるかな? 客もあまり見かけず、お金持ちの趣味の領域のようにも見受けられる。

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いくつものバランガイゲートをくぐり抜けた後、やっとレイクナウハンに通じるクリークのひとつが見えてくる。辺境に住む人たちは宗教的にもマイノリティらしく、カトリックでないキリスト教信者で成り立つバランガイもあるらしい。観光客など訪れる由もない地だが、クルマから降り立つと、地元のおばちゃんがグッドモーニン、と満面の笑顔をくれた。見知らぬ私たちに、何にも訊ねようなんてしない。そこにはただ静寂があって、むこうから子供たちが水遊びする歓声が響いていた。桃源郷のようであった。子供たちは遠くてよく見えない。だが、大きく重たい180mmゾナーを抱えて、ピントが合っているのかよくわからぬまま夢中でシャッターを切った。いまシャッターを切らなければ、消え去ってしまう世界のように思われた。

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振り向けばクリークはレイクナウハンに向かっている。湖に注いでいるはずなのに、水の流れがゆっくりとこちらに向かっているのが不思議だった。レイクナウハンは汽水湖といわれているから、海の干満の影響があるのだろうか。山の清流というのとは違うが、泥まじりながらも綺麗な水には豊かな生態系が宿っていることを思わせた。人家がありながらもこれだけ水が綺麗なのはなぜだろうとフィアンセとも話した。プエルトの水は文字通り山からの清流なのだが、集落を通って海に達するとヘドロとともにマニラ湾真っ青の悪臭が漂う。プエルトの人家の方が多いに決まっているが、ここではたぶん貧しいから石鹸類をあまり使っていないのではという話になった。シンプルライフで、ゴミもあまり出ないに違いない。なにより、川が生活に密着しているからこそ、川を大切にしているのではないか?
ちょうど昼時が近づいて家の裏方の桟橋で魚料理の下ごしらえをしている少年がいたが、訊けばこの魚はここで捕れたのだという。30cmほどはある食べ頃サイズだったが、フィリピーナのフィアンセも聞いたこともない魚だった。レイクナウハンよりもむしろその回りのクリークで穫れる魚の方が多いそうで、塩入湖であるために稀少な魚介類が多く生息しているに違いない。子供たちが泳げる川という以前に、住民たちのライフラインなのである。人々は綺麗なものをもとめ観光地に訪れるが、そうすることで汚くしていく。一方で、ほんとうに綺麗な環境を保ち続ける人たちが、貧困にあえいでいるように見えるのは皮肉だ。それが本当の貧困といえるのだろうか?

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カラバオ(水牛)なんてまったく普通のガタゴト道をレイクナウハンに向かってさらに進む。感心するのは、こんなに僻地まで来てもよく手入れの行き届いた小学校がいくつもあることだ。ここはいいところね、とマニラ圏出の彼女がいう。マニラをはじめ義務教育を満足に受けられない場所はいくつもあるのだという。
やがて道は行き止まりとなった。湖はおろか、その護岸すらまだ見えない。なにしろ、レイクナウハンに辿り着くにはここからまだ手漕ぎバンカで30分ほどクリークを進まねばならぬのである。ミンドロ島最大、フィリピンで5番目に大きいというレイクナウハンは、それほどまでに大きいのだ。昼になり、腹が減ったが、メシを食わせてくれるところなどないという。前回来たとき、小さな子供たちが手足を操るように小さなバンカで行き来していた光景が忘れられず、写真に収めたかったのだが、あいにくまだ夏休みが終わっておらず子供たちの通学風景には出会えない。

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クリークに出ると大きなカメラを持った私を訝しげな目が捉える。だが、小さな子供たちがすぐに寄ってきて、次々に水面に飛び込み出した。レンズを向けると一瞬うれしそうな表情を見せた後、照れに照れてドボンと飛び込む。望遠でピント合わせは至難の技だ。だがこれが会話を生む。心の動きが手に取るようにわかる。単純でいいんだニンゲンて。写真が上がってきたとき、少年の髪が茶色に脱色されているのに気がついたが、これは日本みたいにチャパツにしているんじゃなく、毎日のように泳いでいるから塩水で脱色されてしまったのだとフィアンセが主張した。辺りの水は真水だと地元の人たちが主張していたのに不思議だ。たぶん塩分濃度が濃くなく、塩辛さを感じないだけなのだろう。
また、中学生くらいの少年がやって来て、バンカで湖まで出てみないかと声をかけたが、以前小さなバンカでカメラが塩水をかぶりエラい目に遭っている私は遠慮した。バードウォッチャーには天国らしいが、カメラに危険を犯せるほどの写真が撮れるとも思われない。そんなわけで、私たちはハイウェイまでの道を戻りながらトロトロレストランを探すことにした。しかし、結局ハイウェイに至るまでひとつも食事できる店はなかったのである。やれやれ。

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ヴィクトリアを過ぎてしばらく行くと、ハイウェイはレイクナウハンの南端にかなり近いところを過ぎる。畔に出てみるとちょっとした港になっていて人々が集っている。パッセンジャーおよびフィッシャーメンボートの船着場なのだそうだ。折しも1艘のバンカが到着しようとしており、たくさんの乗客を乗せていた。一方で、その傍らにはこれまたたくさんの乗客を乗せたバンカが出発を待っていた。行き来する人たちを見ると、かなり身なりはよい。よそ行き、という感じである。この湖の南端から北端近くまでをカバーしていて、道路網が整っていない陸の孤島のような各部落をつなぐほとんど唯一の交通なのだそうだ。低い丘はあるがこの辺りは概ね平地で、ミンドロ島の原住民マンヤン族は住んでいないと思っていたが、レイクナウハンの畔にはいくつか集落があるのだそうだ。ローランダーに追われた彼らだが、隔離されたような条件が低地での存続を許しているのだ。興味を駆られる。

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はっきりいってSTRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYそのものは、まことに退屈極まりない。特に風景に変化があるわけではなく、寄り道しなければなんの面白味もないだろう。レイクナウハンを越えると、ソコロ、ピナマラヤンという風に続いてカラパン―ロハス間2時間半の半分の距離に達するのだが、特に見るべきものはない。
取り柄はこの辺の物価が安いであろう、ということで、街道沿いに軒を並べていた果物屋を覗いてみたが、びっくり仰天! 値段はフィリピンのなかでもかなり高い、観光地であるプエルトガレラよりもさらに高かったのである。どうやら物価が安いというのは、街道筋を除く、という注釈が当てはまりそうだ。蛇足になるが、値段はフィアンセがタガログ語で訊ねたものである。彼女も呆れていた。

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ポーラ等にも立ち寄って海岸線を見てみたが、プエルトガレラを見慣れた目にはなんの変哲もないもので訊けばこんな風景が延々ロハスまで続くのだそうだ。しかしながら、街道沿いの建物を見ていると街々で特徴があった。ボンガボングを過ぎた辺りだったろうか、朽ちた教会とその前の美しい花畑が眼に飛び込んできた。降り立ってみると、廃墟と思われたそれはいまだ現役で、現役であるがために人々が花を植えて手入れしていることがわかった。こんなに古い教会なのに、この国でスペイン統治時代から残るカトリックでなくプロテスタントだったのもどこか心惹かれた。さて、次回はついにボラカイへの玄関口、ロハス。
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(2008/06/16(月) 20:05)

 フィリピンと付きあう旅 - STRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYを下ってロハスへ(2)
インターネットでもSTRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYのマップが購入できるらしい。strongrepublicnauticalhighway

プエルトガレラから州都カラパンまでの道のりは慣れてしまうと退屈かも知れないが、最初は新鮮さがある。プエルトガレラのはずれまでは山岳道路で所々絶景が望めるし、水田が広がる後半ののどかな田園風景も懐かしいやすらぎを与えてくれるからだ。おそらくもう日本のどこにも残っていないのではないかというほどの凸凹のラフロードがプエルトガレラ区間を覆っていたが、「年々歳々整備が進む州都カラパン―プエルトガレラ道路」でご紹介したように急速に舗装化が進み、従来1時間半はかかっていたプエルト―カラパン間も1時間ほどですむようになった。

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ちょっとこれはないでしょう、と日本人がいい出しそうな未舗装路を進むと見えてくるのが、眼下に広がる海だ。見所はいくつかあって、曲がりくねった山道のカーブを曲がると急に展望が開けてハッと思うことがある。ここはひとつ誰かにドライブしてもらいところである。そしていつでも停車して、ゆっくりと空気を吸ってみたいものである。上の写真は、サバンがあるY字型の半島方面を望んだもので、ヴェルデアイランドパッセージの右手に見える島がヴェルデアイランド、左手がマリカバンアイランド。諸条件揃ったいい写真をものにするのは難しい。ハ、と思った瞬間が神様の思し召しなのだ。

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プエルト―カラパン間でいちばんの絶景といっていいポイントがこのタルパックだ。「闇の灯と、遠い道のり」でも夕暮れの写真をご紹介しているが、上の写真では朝日に照り返る絶好のタイミングに出くわすことができた。ここもいい撮影条件に出くわすことは滅多にない。運といっていい。だが、レンズと違って人間の眼が素晴らしいのは、いつなんどき来ても、いい写真にならなくてもこの場所が素晴らしい眺めだということ。遠方にカラパンの小さな島々が見える。コーヒーでも沸かして飲みたい、いや朝食持参でここで食べられればもう至福といっていいですね。

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ご存知、タマラウフォールズ。ここら辺りまでがプエルトガレラで、もう少し行くと隣町のサンチェドロになる。距離的には、プエルト―カラパン間の半分にも満たないのだが、ガタゴト道で疲弊しやすいことから、ここで休憩をとる人が多い。私も、フィアンセとカブに相乗りでカラパンに出かけるときなど、必ずといっていいほど停車して涼をとる。売店もあるし、滝の下方にはなんと流水を利用したプールまで設けられている。格段澄んだ水とはいえないが、海と違って冷たい水で、外国人や親子連れがときどき水遊びしている。ま、30分や1時間ここで涼んだところで何か間に合わなくなるというわけでもない。

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カラパンが近づくと、何本もの川を見かける。大きな川ではないが、わりと水量は豊か。それもそのはず、近くには国内で5番目に高く、最も登頂が難しいといわれるマウントハルコン(2,587m)が聳えているのだ。いくつかの上流にはピクニックに適したところもあり、カラバオライディング(水牛の牛車)を提供するサービスも。最近、それら川のなかでも小さいものの橋の架け替え工事が進んでいて、日本のODAによるものだった。洪水から防ぐためかの知れないが、前のままでも十分こと足りていた。コンクリート尽くめの日本を逃げてきた人間としては複雑な思いがする。果たして本当に必要なものか? 私たちが汗水流して納めた高い税金がこのようなところに使われているのが妥当なことなのか?


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かねてからどんな魚がいるか気になっていたのだが、漁をしていた人に声をかけ獲物を見せてもらった。馴染みのない小さな魚ばかりだったが、フライにすると旨そうだった。ハゼ系の魚が多いのかとも思ったが、近くでしゃがんでいた老人に訊くと数十センチクラスの魚もいるそうだ。魚の名前はフィリピーナのフィアンセも知らぬ、聞いたこともないものだった。カラパンの市場で売られるという。興味を駆られるが、カラパンのパレンケ(マーケット)で詮索するのはまたの機会にすることにして、一路STRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYに合流することにする。次回はミンドロ島最大の湖レイクナウハン(汽水湖)の畔にちょっと寄り道。

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(2008/06/15(日) 15:34)

 フィリピンと付きあう旅 - STRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYを下ってロハスへ(1)
さて、「STRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYを下ってロハスへ」の旅である。フィリピンでの暮らしは思うにまかせないことばかりだが、そこにフィリピンの良さ、しあわせがあって、ロハスへの旅はそんなことを再認識させてくれた。そういうわけで、このSTRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYの旅を「フィリピンと付きあう旅」と名付けることにした。下の地図を見てもらってわかるようにたったプエルトガレラからロハスまでの旅だったが、何回かに分けてご紹介することにする。
5月の末に行ってきたのに遅れたのは、なにより撮影に120ポジフィルムを多用したからだ。フィリピンで120ポジを現像できるラボはマカティだけでしかも風前のともしび。LBC(フィリピンの宅配便)で送ってさらに現像日まで待ち、さらに送り返してもらわねばならない。そして、そのうえにWEB用に自らフィルムをスキャニングしなきゃならない。これが、ゴミ潰しも含めてそうとうの手間。なぜそこまでして120ポジを使うかといえば、やはりそれでしか伝えられない世界があるから。

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STRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAY(EZ MAPからハンディマップが出ていてインターネットでも購入できるようだ)はフィリピンの根幹を成す日本でいえば国道1号線みたいなもので、この街道を売り出すことはフィリピンの観光業界にとって大きな意義がある。絵に描いたようなフィリピンの良さが広がっていて、そのスローな暮らしを写し取るにはスローなカメラがうってつけなのだ。しかも、120サイズで撮っておけば後々B倍ポスター位までは使用可能だ。というわけで、潜在的な需要も意識したのも本音だ。ロハスは海路ボラカイへ向かう玄関口。そして、その先にはパナイ島のイロイロ、ネグロス島のバコロドそしてドゥマゲテ、最後にミンダナオ島のダピタンまで辿り着くことができる。今回はミンドロ島のプエルトガレラからロハスまでの紹介だけだが、取材要請があればぜひ終点までレポートしてみたい。
バタンガスからカラパンに渡るのが同ハイウェイの正規ルートだが、プエルトガレラにもフェリーが就航していて同ハイウェイにアクセス可能。どうせスローな旅ならまっすぐボラカイに向かうのでなく、プエルトに立ち寄ってプエルトからロハスのフェリーを目指してください。実は私の大家さんがワンボックスカーを所有していて、よく欧米人をロハスへ運んでいる。プエルトに何日か滞在してその足でボラカイに向かうというスタイルの欧米人が多くいて、大家さんはそういう客たちのためにホテルよりも安い値段で部屋を提供しているのだ。
まっすぐ行けばプエルトからカラパンまでは約1時間、カラパンからロハスまでは約2時間半、たった3時間半の旅だが、フィリピンの常で寄り道が楽しい。寄り道するために旅してほしい。というわけで、私とフィアンセもオンボロパジェロで出かけたわけだが、わざわざいろんなところに立ち寄りながら無駄な時間を過ごしていったのだった。プエルトガレラを立ったのは朝7時ころ。東に向かってしばらく走ると、デュラガンコーヴの美しい朝の光が目を魅了した。天気がいいだけでしあわせになれる。いよいよロハスへの旅のはじまりだ。

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(2008/06/14(土) 15:57)

 STRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYを下ってロハスへ。
ロハスは海路ボラカイへ向かう玄関口です。というのも、海路を介してマニラからミンダナオ島ダピタンに至るSTRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYがミンドロ島を縦断しているのです。フェリーでカラパンに着いた大量の観光バスがロハスに向かっているのを何度も目撃しました。超有名なボラカイにはマニラから空路向かう方がほとんどでしょうが、フェリーのスローな旅もフィリピンの美しい自然を満喫できて乙だと思います。バタンガスからカラパンに渡るのが同ハイウェイの正規ルートですが、プエルトガレラにもフェリーが就航していて陸路カラパンに至れます。どうせスローな旅ならまっすぐボラカイに向かうのでなく、プエルトに立ち寄ってプエルトからロハスのフェリーを目指してはいかがでしょう。STRONG REPUBLIC NAUTICAL HIGHWAYですが、EZ MAPから同ハイウェイのハンディマップが出ていてインターネットでも購入できるようです。同ハイウェイの旅を検討される方は購入をお薦めします。また、ぜひ当方のサービスをご利用ください。思うところあって、ロハスへ行ってこようと思います。プエルトからカラパンを経てロハスまでの見所を後日ご紹介するつもりです。プエルトガレラウェディングの撮影を除いて、中判カメラでの最後の撮影になるかも知れません。お陰様でこのブログも読者の数が順調に増えてきたのですが、お客様の数は増えているとはいえません。おかしいな、と思うことしきりです。というのも、当地を訪れる日本人の数は減るどころか増えてきているとしかいえないからです。残念ながら、情報だけが盗まれているとしかいいようがありません。有料ブログにできない現状、それならそんな相手次第のビジネスするなといわれそうですが、米国等では人の良心に頼るビジネススタイルはそんなに珍しいものではありません。ドネイションで成り立っているシステムも多いです。私の場合、寄付してくれなどとは申していませんが、私が提供した情報を見て当地に来たのなら少なくとも少しはサービスを利用していただきたいと願います。助ける、助けられる、という観念が日本人からは抜け落ちてしまったのでしょうか? 少なくともカナダではそういう心のやりとりができました。それとも、損か得か自分の利益だけ考えざるを得ない今日の日本社会では、所詮私のような試みはドンキホーテ以外の何者でもないのでしょうか? ここまでみんなの役に立つよう一生懸命やって駄目なのなら、マニラに戻ってどこかの会社に雇ってもらうことを考えた方がよいかも知れません。やれる限りのことはやりますが、こんな状態が続くなら来年のビジネスライセンス更新はしないつもりです。

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(2008/05/26(月) 16:36)

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