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イノセンスの終着駅へ。(2)
ある意味でマニラに住むことは、東京以上につらいことだった。何が楽しくてあんな汚いところに住むのだろう。写真を撮るひとだったら、マニラの街で写真を撮りたいなんて思うだろうか? 私がマニラ圏に辿り着いたのは雨期の7月で、雨にそぼ濡れる裏通りを懐しい感慨に浸りながら撮っていたのだが、雨があがると容赦なく照りつける陽射しになすすべもなかった。

night on vito cruz ex

雨期は雨期でムッとするのは日本の比ではないし、乾期になればカンカン照りの二乗ときている。つまるところ、コンクリートで塗り固められているので年がら年中暑いのだ。私の住んでいたマカティのサンアントニオビレッジではほとんど年中夜通しエアコンが必要だった。ちょっと過ごしやすくなるのは12月と1月だけ。これがフィリピンかと思った。

backstreet in manila

住人は自慢気にグロリエッタや超大金持ちが住むビレッジを口にするのだが、あんなもの先進国のショッピングセンターと同じだし、オタワ高級官僚住宅区より断然リッチなビレッジだって一歩出ればガタガタ道路と貧民窟だ。何の面白みもない。だったら東京に住んでいた方がよっぽどましではないか。週末に東京湾の風に吹かれた方がよっぽどよい。マニラ湾は臭くてしょうがないから。

glorietta jeepny

greenbelt

では、どうして性懲りもなくあんな劣悪な環境に日本人が住み続けているかというと、日本と較べて相対的に安い物価か女かに尽きると思う。私は、例のS氏がしつこく誘うので一度だけトップレスバーなるところに行ってみたが、ロリコンではない私にとって彼女らの姿はただ痛々しいだけであった。勝手にしてくれ、である。

manila on the street

そういうわけで、というよりも、“正義”或は“筋”というものがまったく見当たらぬ憤りと思うにまかせられぬストレスから、たいして外出もせず日が暮れるとエンペラドールのコークハイを煽る毎日が続いた。エンペラドールとはフィリピンではポピュラーな安ブランデー(720ml瓶150円位!だが結構いける)である。困ったことに、マカティでも下町的なサンアントニオビレッジの我が安コンドミニアムの外に旨いフライドチキンを露天売りするところがあって、嵌ってしまった。あの油ぎとぎととエンペラドール、コーク、そして煙草(フィリピンは煙草も安い)、身体にいいわけがない。とうとう肝臓を壊してしまった。

mardy’s chiken

チキンを売っていたのはマーディという決してスリムとも美人ともいえない30前の女性であったが、眼がたいへん美しいひとで英語でもきちんとコミュニケーションとれ、フィリピーノが信じられないときいつも言葉と態度で私を助けてくれた。真面目に生きているひともいるんだと十分わかった。いったい、こういうひとの存在がフィリピンなのだと思う。さしずめ日本でいえば池波正太郎の小説の世界ではないか。フィリピンでは貸した金はぜったい戻って来ないというが、彼女は1,000ペソをちゃんと返してくれた(もともと返してくれなそうだと思ったら貸さないのだが、、、)

g

写真を公開してしまうのは少し憚れたが、いきさつを説明すれば許してもらえるだろう。彼女の名前はG、マニラの写真をモノにしようと出歩いているとき出会ったひとで、私の彼女になったかも知れぬひとだった。よくある話で子供がひとりあり、もう前の旦那のことは忘れたという。それは結構なのだが、子供がある女性には興味ないという私に積極的にアプローチしてくる。しかし、最後には、500ペソ貸してくれ、なのだ。いつも子供がどうのこうのいって、終いには泣き出す始末だ。

sa xmas a

彼女とは旦那と娘の誕生パーティを祝ったというベイウォークそばのシェーキーズ?でご馳走(?)しただけだが、彼女がしつこく要求する500ペソを与えてしまった。返ってくるとは思わなかった。だが、もしも返ってきたら付きあうことができるかも知れない、と思った。…人生は重ねてみるものである。私の予想は当たった。彼女からの連絡は途絶え、想い出だけが残った。フィリピンの心暖かいクリスマスが始まろうとしていた。

sa xmas b

All the photos above: copyright © 2007 Tetsuya Endo. All rights reserved.

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【2007/03/10 23:23】 | フィリピンを一人旅して | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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