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私が立っている場所。その3
そもそももともとそんなにモノに執着していたわけではない。日本デザインセンターで先輩コピーライターが「モノの自動化で、暮らしはますます便利になる」だったか「暮らしはますます豊かになる」とか書いているのを見た時、おおこれは俺とは違うな、これがコピーライターというものか、と感心したものだ。

彼は新製品が出るたびに借金をしてでも買い替えているようなひとだった。私はといえば、魂のすき間を言葉や写真で埋めようとしている人間で、コピーライターは殺人者か詩人かにニ分されるというが、明らかに後者のタイプだった。その頃、ものがうまく喋れなくて、先輩アートディレクターに「おまえ、コピーライターだろう?」(もっとうまく喋れよ)と揶揄されたことを覚えている。

広告との接点といえば、そういう文学的側面のほかに、凝り性というか本物か偽物かにこだわるところがあり納得できるモノやコトを徹底的に追求していく側面だろうか。潔癖な性格のなせる技かも知れないが、これが皮肉にも広告企画制作においては活用され開発されていったのだ。

だがある時、常に製品に完璧を求めようとして、あれは駄目これも駄目と買い替えている自分に対して思ったのだ。いったい終わりはあるのかい? レガシィ・ツーリングワゴン250T本革シート仕様を新古で買った頃だった。

クライアントの社長が運転するセルシオの助手席に乗せてもらった時には感激したものだ。まるで走っていないかのような静寂さ、乗り心地、しかしそうとう速い。フロントウィンドウの小雨を音もなく拭う小さなワイパー! スーッ、と移動している!

私は明らかにセルシオとレガシィを比較していたのである。そして思ったのである。いったいきりがあるんだろうか? セルシオとレガシィを比較して不満に思っている俺はなんなんだ?

この感慨は、カナダに暮らす人々に出会ってますます増幅された。広大なカナダではほとんどが田舎で、そういうところに暮らす人々は日本人の感覚からすると一様に貧しい。物質的にいってだ。しかし、一様に幸せに見える。ボロボロのクルマを後生大事に乗っている。ブランド品やモノを猿みたいに信奉しているのはなぜかアジアから来た人々だ。

そして私はもっとモノを大切にすることにしたのだ。ボロボロになるまで使いきることにしたのだ。そうすればきっと、幸せは後から付いてくると確信したのだ。モノに過度に依存するマテリアリズムからは幸福は生まれない。永遠の気休めの連鎖だけだ。

この時代、地球上のどこにいても、みんながシンプルなライフスタイルを取り戻せば、環境も回復してくるし、もっとハッピーになれると思う。Sustainable Economyというやつだ。

私は釣り師だが、ホームグラウンドであった浜名湖なぞは年々歳々魚が目に見えて少なくなっていた。自然の恩恵をもっと尊び、低成長を甘受して日常生活のなかに小さな歓びを見いだすことは、伝統的な日本の精神性からいって日本人にはたやすいはずだ。

しかし、この考えも、他国でまだまだマテリアリズムが幅を利かせている今はまだまだ奇想天外に響くだろう。それを承知で、わかっている或はわかるひとには賛同してもらいたいと思う。

こうした信念から、スローガンとする"Economy & Ecology, ECOH!"が生まれた。[Puerto Galera Wedding]のプロジェクトは"Economy & Ecology, ECOH!"のコンセプトをプエルトガレラを舞台に実験するものである。フィリピンに移住後、2005年9月に立ちあげた自分の写真作品とバックグラウンドを紹介した英語版ウェブサイトにこれまでの経緯があるので、ご覧いただければと思う。

アドレスは、http://www.ecoh.biz.ly。最初は英語に徹していたのだが、異国で暮らせば暮らすほど不思議に日本語で考えるようになって、見出しを日本語にしたり、リアルブログhttp://www.ecoh.biz.ly/realblog.htmlも日本語で書いた文章をgifでupしたりしている(日本語が使えないため)。

ECOH!

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テーマ:暮らし・生活 - ジャンル:ライフ

【2007/03/02 12:01】 | ポストマテリアリズム(フィァッピー) | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
<<“Puerto Galera Wedding”とは? | ホーム | 私が立っている場所。その2>>
コメント
突然のコメント失礼いたします。
私アライドアーキテクツ株式会社の清水と申します。
この度、デザインの情報を集めたクチコミサイトのスタートさせていただくことになりまして、
是非ともお力添えを頂きたくコメントさせて頂きました。

このサイトの仕組みは、皆様のブログの記事の中から
デザインに関する記事のみをサイトに収集し、
クチコミサイトを作るというものでございます。
ブログを読ませていただきまして、ぜひともご協力いただきたく
思いまして、コメントという形でご連絡させていただきました。

特にお手間を頂戴する訳では御座いませんが、ご投稿されている記事を収集してサイト上でも表示する許可を頂ければ幸いでございます。
記事が収集されると元記事へのリンクが貼られますので、サイトからの訪問者の増加が期待できますので、サイトのアクセスアップが期待できます。
また詳しい説明や以下のページからご確認頂ければ幸いでございます。何卒宜しく願いいたします。ご連絡が重なりましたら、申し訳ございません。

【説明・登録ページ】
http://www.edita.jp/admin/blogger_regist.php?id=1029&c=0

【お問い合わせ】
support3@edita.jp
【2007/03/15 09:08】 URL | 清水 #-[ 編集] | page top↑
清水様

コメントご案内ありがとうございます。デザイン界の役に立つのならばどんどん利用してください。ま、私の主張していることは「もっとモノを大切にしよう」「目先のことに惑わされずにお金を使おう」ということで、なるべく予算を引き出そうとする従来のパラダイムの広告業界ではありえない話です。しかし、邱永漢氏が「人は二つ足、お金は四つ足(12)」http://secondlife.yahoo.co.jp/money/master/article/c103kyuei_00044.htmlで述べているように、わが国が経済成長国に逆戻りすることはなく現状を維持していくいま、モノを売りまくることによるのではなくお金を有効活用する方法論が求められているのは間違いないと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【2007/03/15 10:04】 URL | Ted #pWFfZr4M[ 編集] | page top↑
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